「CUBE」に似てるな…ってのが第一印象でした。
「CUBE」ってご存知ですかね?
ある日突然、変な空間「CUBE」に閉じ込められた人達が
あちこちに張り巡らされている罠をかいくぐり必死に脱出を試みる話。
ちなみにコレ↓
これに収録されている「ELEVATED」ってのがまた怖いのなんの!
私はエレベータに乗ってかないといけない場所に住んでるので余計キた。
数分の短い話なんですが「CUBE」より怖かったです((+_+))
…まあ「CUBE」の話は置いといて。
ジャンルは微っ妙~に違いますが、
この「SAW」も同じ様な雰囲気をかもし出しています。
なんつーか…本人達的には突然こんな理不尽な目に遭わせられているって感じで。
話は、ひとつの広い浴室(明らかに廃墟)から始まります。
ゴードン(医師)、アダム(探偵?)という二人の男性が
足枷をつけられ、部屋の端と端(対角線)に短い鎖で繋がれます。
部屋の真ん中には一人の男性が
拳銃とテープレコーダを持ったまま血塗れで倒れていてピクリともしない…。
どうして自分がこんなとこに居るのか、そもそもここはどこなのか
訳もわからず途方に暮れる二人。
そんな中、二人のズボンのポケットに1つづつテープが入っている事に気付く。
何とかして中央に倒れている男性が持っているレコーダを手に入れて聞いてみる。
「6時までに相手を殺すか自分が死ぬかのゲームをしよう」
「それが出来なければゴードンの妻と娘の命も無い」
そうして二人に渡されたのは「煙草2本」「のこぎり2つ」「着信専用の携帯」。
ゴードンには犯人の心当たりがあった。
自分は手を下さず、殺人を繰り返す凶悪犯罪者「ジグソウ」。
ふとした事で容疑者として警察に聴取された過去があるゴードンは、
これが「彼の仕業」だと直感する。
二人は何とかして脱出を試みるがどれもこれも上手くいかず焦りばかりが募っていく…。
++++++++++++++
うーん、ツッコミどころは非常に多い作品です(^_^;)
私は読んでないんですが、
DTの松ちゃんも某雑誌の映画評論コラムで結構批判していたらしいですね。
まあ…気持ちはわからなくもない…って感じです(笑)
話が部屋一つだけで展開してたならもっと怖かったかも?
でも見始めちゃえば作品に入り込んじゃいます。
(途中で別にいらないシーンもあったりなかったりしますが…汗)
緊張しっぱなしで観終わった時に相当疲れます(^^ゞ
これを映画館で観たらそうとうクるだろうな…。
(私はレンタルで十分ですが…笑)
結構エグいシーンがあったりして、どうやらR-15らしいですね。
多分「CUBE」もそんな感じなんじゃないかと…。
でもテーマ的に言えば「命の大切さ」とか「有難さ」なはずなので
別にR指定しなくても…とは思います。
(テーマはともかく表現方法が問題なんでしょうな・汗)
うーん、私が見た感じ、そこまでグログロ目白押しではなかったですが
何箇所か目を伏せたくなる場面は確かにあったかな(^^ゞ
でもでも、若い監督のデビウ作で、
製作費を極力抑えて更に18日間で完成させたわりには
相当質のいい出来栄えじゃないかと思います。
部屋の汚れ方や血のり、傷などは結構っつーか滅茶苦茶リアルです。
この辺は金遣って作ってる作品に引けをとりません。
特に部屋の汚さなんて…。
セットとは思えないくらいに汚いですよ!「よく触れるよなあ…」って思うほど(笑)
主役の一人・アダム役はこの作品の脚本家だそうです。
脚本家であれだけの演技されちゃったら役者さんは立場無いです(^_^;)
でも相当良かったです。
脚本家だけあって、かなりいい役をGETしてます(笑)
そしてラスト。
あれは中々上手いですね~!
あんな絶望感、なかなかないですよ…。
この作品で酷い死に方をした人は多いけれど(っていうか皆酷い死に方…)
これが一番残酷な「最期」かもしれません。
最後まで見せない辺りが更に酷い(^_^;)
正直、犯人「ジグソウ」があの死体だとは思いませんでした。
確かにそう予想できるネタは仕込まれてましたけど、
それは全部見た後で「そういえば」って気付く感じ。
「『ジグソウ』は最前列で観察するのが好き」っていう台詞がありましたが、
ここまで「最前列」だとは思いませんでした。すげーよ(笑)
でも死体で動けないから、片方(アダム)しか見えないよね…。
つーか思い切り目開けらんないから
「特等席」ではあるけどあんま「いい席」ではないよね?(^_^;)
ちょっと考えたって、6時間以上も死体を演じるのは無理があります。
しかも末期がん患者でしょ?設定おかしいですって!
そういうのを気にしてたら駄目だ!って意見はあるかもしれないけど、
スプラッターな猟奇殺人ならともかく
こういう「意味のある殺人」なストーリの場合はそれは致命的です。
動機もイマイチです。
「命を軽んじているから」ってことかもしれないけど…。
だからって末期がん患者がここまでするような対象でもない気がします。
そういうストーリを抜きにして、感覚だけで見ると
ラスト近辺のスピード感・音・見せ方はかなり上手い。
アダムが、ゼップが持っていたテープを発見してからのドキドキ感はたまりません。
(ホントにラストですな…笑)
ゼップが「ジグソウ」だとは思ってませんでしたが、
まさか彼もゲームの1駒だったとは…。
テープを聴いてアダムが呆然としているその脇で、ゆらりと起き上がる「ジグソウ」。
それを愕然と見詰めるアダム。
急激な展開に、アダムの思考回路はパンクしてるでしょうね(笑)
「(鎖を外す)鍵はバスタブの中だ」
冒頭で、その「鍵」は排水溝に流されていくシーンがあります。
かなり暗いので、言われて見ないとわかりません。
なるほど、一番最初のシーンが最後の絶望に繋がるんですね。
この辺は唸りました。
この時のアダムの絶望は計り知れないでしょう…。
そして「ゲームオーバー」と言い捨て、電気を消して去っていくジグソウ。
それを成す術なく見送らざるをえないアダム。
彼がこの後どうなったかは想像に難くありません。
…いや、ある意味想像難しいですね…っていうか想像したくない(T_T)
理詰めで物語を観る人には向かない作品ですが、
期待せずに感覚だけで観るにはかなりいい映画だと思いました。
閉じ込められた二人が最後まで協力し合うのも、私的には良かったです。
(これは賛否分かれる部分でしょうけれど…)
この作品、2があるみたいですね…。つーか3もあるの?
最初の作品とどう繋がりがあるのかわかりませんが
こういう作品は得てして「1」が一番面白いものなので
正直期待はしてませんが、折角だから観てみようかな…。
あまり後味スッキリな作品ではないので口直しも用意した方がいいです。
私は「パーマン((Pa-Pa-PA ザ☆ムービー)」を用意しました(爆)
随分前に中古ショップで購入したDVDです(^^ゞ←無類のパーマン好き
(「のび太とふしぎ風使い」と一緒に収録されてるDVDです~)
…かなり癒されました!思いっきり口直しです(大笑)
そんなわけで「SAW」感想でした!
買う程ではないけど、レンタル位ならしてもいい作品かと(笑)
そして、親子で見る映画ではありませんのでご注意を(^_^;)←そもそもR指定ですし
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